2009/11/12

■グラフィック薄氷大魔王[199]This Is Itとメイキングの魅力

(ブログに載せてないデジクリ連載がずいぶんたまってますが、この話題は期限切れが近いので先に載せます)

ストーリーのある映画ではないし詳細はたいして書きませんので、「ネタバレ」には当たらないと思いますが、予備知識なしのまっさらの状態で見に行きたい人は読まないほうがいいかもです。

「マイケル・ジャクソン This Is It」。周囲であんまり評判がいいので、観てきました。月曜の午前中なのに全席指定でほぼ満席ってのは、近年では珍しいんじゃないかな。最初、2週間限定公開のはずが、延長されるのもうなずける。上映中の7割の劇場で11月27日(金)までやってるそうです。前から3列目の左端の席から見上げる形だったので、首と腰が痛くなってしまいました。

MJ、本当にもったいないです。リハーサル映像を見る限り、ぜんぜん元気じゃないですか〜。深刻な不眠症に悩んでいたMJが使用した麻酔薬の事故だったらしいですが、本人も死んだことに気がついてないかもしれない。

映画はよかったです。コンサート全体の時間軸に沿ってリハーサル映像や素材映像・テスト映像などで構成したものに、スタッフや共演者のリハーサル当時のコメントを加えた感じ。記録映画というよりも、DVDの特典映像ディスクって感じです。実現しなかったけど、50カ所のコンサートツアーが終わってから発売されたであろうThis Is Itツアー2枚組DVDの特典映像ディスクのほうです。これ、史上初の本編が存在しないメイキングかも。

客のいないリハーサルだし、段取りや演出を詰めている段階の映像も多い。なので、MJも100%の力を発揮してるわけじゃなく、歌もダンスも力をセーブしていて多少ゆるい箇所が多々ある。だって、照明やセットの位置合わせのために本気で何十回も歌ってたら身が持たないだろうし。女性とのデュエットではつい本気で歌ってしまい(本人曰く、歌わされた)、スタッフに文句を言ったりしてる。この映画がMJの集大成として見られてしまうとしたら、ちょっと違う気がする。あくまで「リハーサル・練習風景のスナップ」として見ないと。

続きは
http://blog.dgcr.com/mt/dgcr/archives/20091111140100.html

TDW_1822